2016. 08. 29  
水が張られ稲が伸び始めた田圃に生えていた小さな草

ウリカワ(葉)

ウリカワだとすぐ分かりました。去年までは1ヶ所でしか見てなかったのでこれは大事に観察しなくちゃ。でも今年は更に他の2ヶ所で確認、その代わり今まで見ていた場所は出てこなかったけどね。

ウリカワ(葉)
(7月15日撮影)

2週間後少し大きくなり右上に新たな株が出ていた、他の雑草もポツポツ、多分その後の様子からトキンソウ。

ウリカワ(葉)
(7月29日撮影)

ほぼ一月後随分増えていた、ここまで増えるとは思わなかったな。

ウリカワ

でも咲いていたのは一つだけ、右側にも花茎が伸びているのがありますがそれが最初の株かな、既に花を咲かせたもよう。

ウリカワ

花はオモダカに似ています。雌雄異花でこれは雄花、雌花は見当たらず。

ウリカワ

逆光気味に撮ってみました、なかなかいい雰囲気。

ウリカワ

萼片は深い匙状

ウリカワ

こちらは別の田圃、この辺りでもっと群生していたのに何故か見当たらず。でも一つだけでも咲いていてよかった。周りの葉は多分アメリカタカサブロウ。

ウリカワ

花自体はオモダカに似ているので葉を確認する必要がある。線形の葉がありました。

ウリカワ

雄しべドアップ、これはあまり面白くない。

ウリカワ
(8月24日撮影)

オモダカ科オモダカ属
2016. 08. 29  
湿地らしい湿地に咲いているヘラオモダカ、下の方に葉が見えている。これはまだ田圃では見たことがない。

ヘラオモダカ

他の野草も沢山生えている、下の方に黄色く見えているのはコケオトギリ

ヘラオモダカ

これで草丈5,60cm程度、枝を3(~6)本輪生し枝先に花を咲かせる。

ヘラオモダカ

花弁3,萼片3,雄しべは6本、オモダカに比べて小さく両性花だけ。

ヘラオモダカ

雌しべは多数、子房から外向きに出ているのが分かる。

ヘラオモダカ

萼片に筋が入っている、花弁は僅かに紫色を帯びている。

ヘラオモダカ

既に未熟な果実ができ始めているのもありました。

ヘラオモダカ

葉はヘラ型、サジオモダカはサジ型と言ったら身も蓋もないな。

ヘラオモダカ

オモダカ科サジオモダカ属

(8月24日撮影)
2016. 08. 28  
今年はマツバニンジンの開花が遅く数も少ない、一昨年かなりの数が出てきたがあの時は8月雨が多かった、今年は少雨でそのせいかな。前回昨年まで見ていた場所は3株程度で蕾も付けていなかった。ここは別の場所、5,6株あって前回蕾を付けていたのでまた来てみたら無事花を咲かせていた。

マツバニンジン

草丈はどれも30cm程度と何時もより小さく枝分かれもしていない、真上から見るとその様子が分かります。

マツバニンジン

午前中に咲いて午後には閉じる1日花、蕾がまだあるのでもう少し咲いてくれるようです。

マツバニンジン

淡紅色の花には靑い筋が入り中央部は白い。

マツバニンジン

雌しべは5本、柱頭が丸くなっているので分かります、雄しべも5本かな、葯が青紫。

マツバニンジン

横から見ると蕊は花冠から出ていない。

マツバニンジン

広線形の細い葉、茎にくっついてあまり広がりませんがどんな利点があるんでしょうね、風の抵抗をあまり受けない程度しか思いつかない。

マツバニンジン

アマ科アマ属

(8月24日撮影)
2016. 08. 28  
遊歩道脇にナンバンギセルが咲いていた、この場所は草刈りされていたけどその後から出てきたのかな。

ナンバンギセル

それにしてもいい色合い、萼が淡褐色だから余計そう感じる。

ナンバンギセル

恒例内部覗き(笑)、大きな柱頭が見えている、切断して内部を見たかった。

ナンバンギセル

イネ科の単子葉植物に寄生するそうで秋吉台では大抵笹薮の中で見られます。

ナンバンギセル

葉は無いから光は必要ないだろうけど昆虫が訪問する必要があるだろうから笹薮の奥に生えることはなさそう、その分観察する側としては助かる。

ナンバンギセル

単独で生えることはあまりなく大抵まとまって生えています。

ナンバンギセル

地上に出ている部分は茎でなく花柄、茎は殆ど地上に出ないとか。次は花の内部と茎と種子を見てみたい。

ナンバンギセル

ハマウツボ科ナンバンギセル属

(8月23日撮影)
2016. 08. 28  
藪の向こうに咲いていたキセワタ、希少種なら無理して突っ込むけど秋吉台では割りと普通に見られるからパス、でも全国的には希少種で環境省でも本県でも絶滅危惧種Ⅱ類に指定されています。

キセワタ

やはり近くにもう一株ありました。

キセワタ

花はよく似たメハジキもお化け感が強いですがこちらの方が更に強いですね。

キセワタ

下唇中央裂片先端が大きく筋状の斑紋もあって不気味な舌のように見えます、葯も大きい。

キセワタ

雄しべは4本、花糸が曲がっている様子が分かります、中央に尖っているように見えるのが雌しべでしょうか。シソ科は下唇に毛が生えていることが多いがこれは無毛、上唇外側に毛が密生しています。

キセワタ

下から撮影、面白い姿をしている。

キセワタ

萼片は先端が鋭く尖る、下部に針状に見えているのは何でしょう、苞葉なのかな。

キセワタ

茎は四角く稜があり毛が生えている。

キセワタ

葉は卵形~狭卵形で欠刻状の粗い鋸歯がある。

キセワタ

シソ科メハジキ属

(8月24日撮影)
2016. 08. 28  
ヒメシオンがもう大分咲いていた。秋吉台の中でもこの辺りで特に多く普通に見られます、でも県の絶滅危惧種Ⅱ類

ヒメシオン

小さな頭花が可愛い。

ヒメシオン

頭花は1cm以下、ノギクの中でも最小クラス

ヒメシオン

時間が経つと筒状花が黄色から茶色くなります。

ヒメシオン

長い冠毛が見えている、長いと言っても4mm程度

ヒメシオン

総苞は筒状で細長い。

ヒメシオン

葉は線状披針形~披針形、これは全縁ですが左上のは僅かに鋸歯があリます。

ヒメシオン

キク科シオン属

(8月24日撮影)
2016. 08. 27  
ハッカの仲間が続いたので家の近くで咲いているハッカも撮ってみました。ここに咲いているのは前から知っていたのですがハッカ属は交雑しやすいし区別も難しいので敬遠していました。色々考慮してコショウハッカかなと思います。

コショウハッカ

花穂は長い。

コショウハッカ

花輪は離れている。

コショウハッカ

雌しべは突き出ているが雄しべは花冠の中に収まっているようです。

コショウハッカ

萼筒の葉は長三角形

コショウハッカ

葉は長楕円形だそうですがこれは長卵形と言ったとこでしょうか、葉先は鋭い。

コショウハッカ

茎も葉も全体に無毛、はっきりとした葉柄がありオランダハッカより長い。

コショウハッカ

シソ科ハッカ属

(8月23日撮影)
2016. 08. 27  
今までオランダハッカと思っていたのはマルバハッカでしたがこれはオランダハッカかなと思ったんですが

オランダハッカ

花穂が短く花輪が密着するのが特徴だそうでこれはピッタシ、少々短すぎる気もしますが。

オランダハッカ

花は他の仲間と特に変わらず、萼片に毛が密生していますが花冠の中には毛が生えていないような。

オランダハッカ

葉は縮緬状と言うことだがこれはそれ程顕著ではなく

オランダハッカ

オランダハッカはほぼ無毛ですがこれは葉の表面や茎に毛が生えています。

オランダハッカ

葉の裏にも毛が生える、マルバハッカは無柄だがこれは短い葉柄がある。マルバハッカかあるいは他の仲間との交雑種かも知れません。

オランダハッカ

シソ科ハッカ属

(8月18日撮影)
2016. 08. 27  
草むらの中に生えているハッカ、ここは休耕田ですが他の作物を植えているのは見たことないな。

ハッカ

対生する葉が上から見ると十字形になっています。

ハッカ

上部葉腋に輪生上に花を付ける、他の仲間と違って花序が穂状にならないので区別しやすいかな。

ハッカ

花冠内部に毛が生えている、雄しべの花糸は白だが花柱は淡紫色、柱頭はまだ裂けていない。

ハッカ

雄しべより長く伸びた雌しべ、柱頭は2裂している。

ハッカ

萼筒の葉は長三角形で尾状に尖る、萼片に毛が生えている。

ハッカ

茎や葉柄に毛が多い。

ハッカ

葉は長卵形で鋭頭、鋭い鋸歯がある。

ハッカ

葉の裏に腺点がある、脈上にも毛が生えている。

ハッカ

もう一株ありました、この日見かけたのはこの二つだけ、数が少ないし例年なら8月上旬には咲くのに今年は遅かった。

ハッカ

シソ科ハッカ属

(8月24日撮影)
2016. 08. 26  
葉先が尖っているのでミヤマフユイチゴ、として撮ってみた。

ミヤマフユイチゴ

花弁が萼片より小さい、確かに小さそう。

ミヤマフユイチゴ

萼片が反り返っているので花弁と比較しにくいけどやはり小さいかな。雌しべの長さが雄しべより少し長い程度だけどこれはフユイチゴ並みに長い、でもこの特徴は書かれていないサイトも多くて一般的ではないのかな。

ミヤマフユイチゴ

萼片外側は無毛、短毛が生えていると書かれているサイトも有る。少なくともフユイチゴのように長毛が密生はしていない。

ミヤマフユイチゴ

こちらは別の場所

ミヤマフユイチゴ

葉先が尖っているがフユイチゴでもこの程度は普通

ミヤマフユイチゴ

雄しべの中から雌しべが殆ど出ていないのでミヤマフユイチゴだと思ったのですが

ミヤマフユイチゴ

花弁は大きそう

ミヤマフユイチゴ

花弁と萼片はほぼ同長かな、萼片も短毛のようだ。

ミヤマフユイチゴ

開いた花だと毛の生え具合が分かりにくいですが蕾だと短毛が生えている様子がわかる。これはどちらもフユイチゴとミヤマフユイチゴの交雑種アイノコフユイチゴかもしれない。

ミヤマフユイチゴ

バラ科キイチゴ属

(8月18日撮影)
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平家蟹

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