2016. 08. 31  
田圃に生えたアブノメ、画面下方に長い茎を伸ばして先端に花を咲かせている。この田圃は多く生えているけどなかなか花を咲かせず稲刈りとの競争になります。

アブノメ

葉腋から花柄を伸ばして花を咲かせる、上部の葉は極小さい。下部の葉の葉腋に閉鎖花をつけるがそちらは無柄、果実も無柄。

アブノメ

シソ科に似た唇形花ですが科は全く違う。

アブノメ

漢字で書くと虻の目とイメージが悪いけどそれに関係なく淡紫色のいい色合いです。

アブノメ

上唇に雄しべ2個、下唇に仮雄しべ2個あるそうだが見えていないな。

アブノメ

葉は最下部のが大きく上部のはだんだん小さくなる、無柄で対生。ピントがあっていませんが画面下側に伸びる茎の葉に閉鎖花が見えています。

アブノメ

オオバコ科アブノメ属

(8月24日撮影)
2016. 08. 31  
田圃に生えたシマミソハギ、割りとあちこちの田圃で見かけます。熱帯アジア原産で1968年鹿児島で確認、70年代に九州一円に広がりその後中国地方に拡大、関東でも見られているようです。

シマミソハギ

葉腋に多数の花を付ける、赤いのは果実。

シマミソハギ

雄しべは4本、赤い子房の先端に短い雌しべが見えている。雄しべは4枚で花弁はないのが花弁があるヒメミソハギとの違い。

シマミソハギ

これは萼片が5枚あるように見えます。

シマミソハギ

短い花柄があるのかな。ある資料によると花柄があるのはナンゴクヒメミソハギだけとなっている。でもシマミソハギでも花柄があるな。茎は四角く無毛、稜に翼がない

シマミソハギ

長楕円形の葉、全縁で基部は茎を抱かない、茎を抱くヒメミソハギとの一番の違い。

シマミソハギ

おまけ、同じ場所にシマミソハギ(奥)とヒメミソハギ(手前)が生えています。葉の形状が違うのが分かるでしょうか。

シマミソハギ・ヒメミソハギ


ミソハギ科ヒメミソハギ属

(8月24日撮影)
2016. 08. 31  
田圃に生えていたキカシグサ、これはキカシグサとしては大きな株となっています。大きくひび割れていますがこれでも現役の田圃

キカシグサ

花の大きさは2mm程度と極小ですがこれはもう少し大きかったかな、目を近づけなくても咲いているのが分かりました。でも花を撮るのに夢中で他の部位を全く撮っておらず(^^;)

キカシグサ

尖っているのが萼片でその間の楕円形のが花弁、雄しべは4本で中央に雌しべが1本、丸い赤くなった柱頭も見えている。この花でこれだけ撮れれば満足。
キカシグサ

ミソハギ科キカシグサ属

(8月24日撮影)
2016. 08. 31  
初めてのキシュウスズメノヒエ、休耕田のあぜ道に群生していた。

キシュウスズメノヒエ

アメリカスズメノヒエに似ていますがこちらの方がより湿っぽい場所に生えるとか。

キシュウスズメノヒエ

花序の総がV字型で2本、アメリカスズメノヒエもやはり2本だが9-10cmと長いのに対してこちらは4-6cmと短い。

キシュウスズメノヒエ

黒紫色の柱頭と葯

キシュウスズメノヒエ

小穂拡大、第1苞穎が短い三角状だそうだけどどれだ。

キシュウスズメノヒエ

葉鞘口部に長い毛、それ以外は無毛だそうだけどこれは毛が生えている。変種のチクゴスズメノヒエの可能性もあるけどそこまで毛深くない、チクゴはキシュウに比べて大型で総も3,4本のが混じるとか。ここのは見た限り2本だけだし一応キシュウスズメノヒエにしておこ。

キシュウスズメノヒエ

イネ科スズメノヒエ属

(8月24日撮影)
2016. 08. 30  
今日はコミカンソウの仲間3種、時期が遅くて実が生り始めていましたが。
群生していたコミカンソウ

コミカンソウ

既に青い実が生っています。

コミカンソウ

雌雄異花で枝の下部(右側)に雌花、上部(左側)に雄花がつきます、雌花のほうが赤く見えている。枝に結構毛が多い。

コミカンソウ

実が生っていても雄花はまだ残っていることが多い、花被片6枚、雄しべ3本、丸く白く見えているのは腺体で6個

コミカンソウ

雌花も残っていましたが花柱はもう見えていないな。花被片が長く赤みも強い。

コミカンソウ

側にまさしくみかんの皮を剥いたような実、でも普通こんな状態になはならいけどな。

コミカンソウ

互生する葉、羽状複葉のように見えます。ヒメミカンソウやナガエコミカンソウは葉の間の隙間が大きいがこちらは密についている。

コミカンソウ

コミカンソウ科コミカンソウ属

(8月24日撮影)
2016. 08. 30  
コミカンソウと一緒に生えていたヒメミカンソウ、右側に長く伸びているのがそれで左下や右下に見えているのがコミカンソウ。

ヒメミカンソウ

時期が遅くて既に実が生っている、コミカンソウは枝にしか葉がつかないがヒメミカンソウは茎にも葉がつく、長楕円形~披針形。

ヒメミカンソウ

葉腋に雄花と雌花が混在、雌花は既に子房が膨らんでいるが3本の花柱と柱頭が2裂している様子が分かる。

ヒメミカンソウ

花被片は4,5枚、雌花のは6枚あるように見える。直ぐ側には大きくなった果実、ミカンの房のような分割がある。

ヒメミカンソウ

コミカンソウは枝の下部に実がなりますがヒメミカンソウは特にその傾向はありません。

ヒメミカンソウ

花の頃は特に長い柄はありませんが果実になると柄が伸びてくるようです。

ヒメミカンソウ

コミカンソウ科コミカンソウ属

(8月24日撮影)
2016. 08. 30  
道端に生えているナガエコミカンソウ、ここは一度草刈りされましたがその後また生えてきたようです。別名ブラジルコミカンソウだが原産地はアフリカやインド洋の島、なんでブラジルとついたんでしょうね。

ナガエコミカンソウ

茎を真っすぐ伸ばし長い枝を水平に伸ばしていく。

ナガエコミカンソウ

葉腋に数個の花を咲かせる、長い花柄があってまさしく長柄。

ナガエコミカンソウ

雌雄異花でこれは雌花、同じ葉腋から雌花も雄花も出ます。萼片と花弁の区別はないようです。

ナガエコミカンソウ

花被片5枚、周辺が白く中央が緑色でなかなか綺麗。雌しべは3本、柱頭が2裂している。子房の基部に粒々のようなのが見えていますが腺体でしょうか。

ナガエコミカンソウ

既に子房が膨らみ始めていますがまだ雌しべが残っている、コミカンソウと違い果実の表面は平滑。

ナガエコミカンソウ

こちらは雄花、雄しべは5本。

ナガエコミカンソウ

コミカンソウ科コミカンソウ属

(8月24日撮影)
2016. 08. 30  
センダングサよりはずっと多いコバノセンダングサ、もう普通に見ることが出来ます。

コバノセンダングサ

背が高くなることも多くこれで1.5,6mはあるでしょうか。

コバノセンダングサ

黄色い舌状花と筒状花からなる。

コバノセンダングサ

舌状花は1-5枚、2,3枚というのが多く5枚は滅多にありません。

コバノセンダングサ

筒状の総苞、総苞片は線形で細い。

コバノセンダングサ

葉は2-3回3出羽状、中裂や深裂と書かれていますが秋吉台のは深裂が殆ど。

コバノセンダングサ

既に果実もなっています、こういうのを見るとお近づきになりたくないな、1つ2つならいいけど大量に付くと厄介。

コバノセンダングサ

冠毛の変化した棘は2-4本、逆向きの棘も生えている。

コバノセンダングサ

キク科センダングサ属

(8月24日撮影)
2016. 08. 29  
田圃に咲いていたアゼトウガラシ、少なくなっているようだけどここまで少ないとは思わなかった。田圃を廻る度に探していたけどやっと見つけました。

アゼトウガラシ

花は他の仲間と比べて一回り以上大きい。

アゼトウガラシ

淡紅紫色の花

アゼトウガラシ

下唇中央裂片奥に黄色い斑紋があるのが特徴

アゼトウガラシ

花が大きいので内部も撮りやすい、雄しべは4本で下唇にそって伸びる2本は長く葯は上唇に沿っている、奥の2本は短いけど葯は大きいような。

アゼトウガラシ

葉は対生で披針形で先は尖る、目立たないが鋸歯がある。

アゼトウガラシ

近くにもう一株ありました、環境良好な水田でないと見られないそうでまさしくそんな場所。

アゼトウガラシ

この日は40種近くゲットしましたが大半は予想された場所に咲いていた、でもこれは探してはいたけど思いがけない出会いでこの日一番嬉しかった。

アゼトウガラシ
(8月24日撮影)

画像追加:一週間後もう一度来てみたら沢山花が咲いていました、これは来年が楽しみ。

アゼトウガラシ
(8月31日撮影)

アゼナ科アゼナ属
2016. 08. 29  
田圃に群生していたヒロハスズメノトウガラシ、これでも現役の田圃なんですけどね。

ヒロハスズメノトウガラシ

花の形がちょっと違っているので立った状態で見てもアゼナとの違いは分かります。

ヒロハスズメノトウガラシ

薄紫色、潰れたような花、よく似たエダウチスズメノトウガラシは下唇中央裂片が長くなる。ヒロハより少なく去年はとうとう見かけなかったな。

ヒロハスズメノトウガラシ

黄色いのは雄しべでしょうか、潰れているので内部が見えないな。

ヒロハスズメノトウガラシ

上から見た花、上側の花は花筒がそっくり落ちかけて花柱が残っている。

ヒロハスズメノトウガラシ

倒披針形で先端が丸く尖らない、中央部で一番幅が広くなるがエダウチの方は先端側が広くなる。

ヒロハスズメノトウガラシ

アゼナ科アゼナ属

(8月24日撮影)
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平家蟹

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