2021. 08. 27  
台地上で普通に見られるアキカラマツ、これで1.8m程の高さ、アキカラマツとしては最大クラスの高さです。
アキカラマツ

円錐花序だそうですが大分バラけているのであまり円錐といった感じはしません。
アキカラマツ

雄しべばかり目立つ花、キンポウゲ科なので花弁はなく萼片が4枚、これも開花してすぐに脱落します。
アキカラマツ

萼片は十字形、それよりずっと長い雄しべ
アキカラマツ

緑色の小さな子房、これは2つありますが3,4個のもあります、怪しげな黒い影。
アキカラマツ

萼片が落ちた花、これは子房が3つあります。
アキカラマツ

これはまだ雄しべが直立しているが葯が褐色になっている。
アキカラマツ

ほとんど雄しべが落ちた花、子房は4つ、花柱はなく子房の上に直接柱頭があります、2裂しているかな。
アキカラマツ

2-4回3出複葉、小葉は浅く裂ける。
アキカラマツ

キンポウゲ科カラマツソウ属

(8月19日撮影)
2021. 08. 27  
台地上では遊歩道沿いで割と見かけるミシマサイコ、でも全国的には少なく環境省、本県とも絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
ミシマサイコ

花自体は極小ですが多数の複散形花序をつけ花も黄色なので結構目立ちます。
ミシマサイコ

花の大きさは1.5mm程、セリ科らしい反り返った花弁、2裂した花盤が見られます。
ミシマサイコ

雄しべは本来なら5本なんでしょうが5本のは見たことはなくたいてい1本か2本です、打づらくしやすいのではなく初めからないのかな。
ミシマサイコ

これは3本、これでも多い方、花粉の粒々が見えています。
ミシマサイコ

花柱が伸びているかな、ちょっと背景が悪くハッキリしない。
ミシマサイコ

花盤から蜜が出ています。
ミシマサイコ

葉は線形で細長い。
ミシマサイコ

セリ科ミシマサイコ属

(8月19日撮影)
2021. 08. 26  
たくさん咲いていたオミナエシ、背が高いし黄色い花を咲かせるので緑の草原の中で目立ちます。
オミナエシ

花盛りのようですがまだ蕾も多い、小さな蕾は緑色ですが大きくなると開く前に黄色くなるので全体も黄色に見えます。
オミナエシ

花弁は5枚だが雄しべは4本、手前に丸い柱頭が見えています。
オミナエシ

これも全部が黄色いのでコントラストが弱い、花筒奥に毛が密生しているがこれも黄色で目立ちません、蜜が出ているのがなんとか分かります。
オミナエシ

これも雄しべの葯が落ちやすい。
オミナエシ

オトコエシより更に雌しべが雄しべより離れるような。
オミナエシ

昆虫が頭を突っ込んで蜜を舐めていました、蜂などは花から花へ忙しく動き回りますがこの子はずっと頭を突っ込んだままでした。
オミナエシ

青空バック、この頃はまだ雲が多く残念でした。
オミナエシ

スイカズラ科オミナエシ属

(8月19日撮影)
2021. 08. 26  
遊歩道脇に咲いていたオトコエシ、秋になると幾らでも見られますがこの日はこれだけでした、ハチの仲間が訪問していますがこちらのことは全く気にせず、撮影中ずっと花の上を歩き回っていました。
オトコエシ

花の大きさは5,6mm、花弁も蕊も白でコントラストが弱く撮りにくい、花の奥に毛が密生しています。
オトコエシ

横から見た様子、雌しべは雄しべからやや離れています。
オトコエシ

葯は落ちやすくこれも殆ど落ちています。
オトコエシ

柱頭が褐色になっています、これが熟した状態でしょうか、雄性先熟なのかな。
オトコエシ

葯がすっかり落ちた花。
オトコエシ

ツチバチの仲間でしょうか、結構種類が多くて特定できず、と言うか近頃は面倒になっている(^^;)、触覚が長く雄のようです。
オトコエシ

スイカズラ科オミナエシ属

(8月19日撮影)
2021. 08. 26  
久しぶりに見かけたゴマノハグサ、特にこの場所では8年ぶりでした。見ての通りクズやササが茂って腰の深さほどの藪で近寄るだけでも大変、こんな場所で芽生えるのはともかくここまで成長するのは大変だろうな。
ゴマノハグサ

右側のは開きかけた花、まだ蕊は見えない、左のはほぼ開いた花、花粉を出した雄しべが見えている、4本あるそうだが2本しか見えていない、その背後に薄く白く見えているのが仮雄しべ、手前に雌しべが伸びていますがわかりにくい。
ゴマノハグサ

雌しべが突き出ている、受粉すると出てくるそうです、花筒の周りに萼片が見えている。
ゴマノハグサ

既に果実になっているのもありました、毛の生えた蔓はクズ
ゴマノハグサ

花冠は上唇2裂、花糸ん裂だそうですが上唇4裂、花糸ん一つに見えないこともない、下唇は舌のように垂れ下がっている、仮雄しべの様子がよく分かると思います、雄しべの手前に雌しべ、柱頭がやや黒くなっている、下唇に影が落ちているのでその存在が分かります。
ゴマノハグサ

仮雄しべが突き出ています、これはそろそろ花が終わりの頃。しかしこのデジカメは後方の複雑な部分に焦点を合わせてしまうな(^^;)。
ゴマノハグサ
ゴマノハグサ科の代表ですが各地で絶滅危惧種になっていて本県でも絶滅危惧IB類になっています。検索してもゴマノハグサ科やゴマノハグサ属ばかり出てきて肝心の本種の情報があまり出てきません。結局マイブログの方が詳しいぞ(笑)

ゴマノハグサ科ゴマノハグサ属

(8月19日撮影)
2021. 08. 25  
この日はキセワタを探す予定でしたが予定外の場所で見つかりました、環境省の絶滅危惧II類に指定され全国的に数は少なく秋吉台でもそれ程多くはありませんがあちこちでパラパラ咲いています。
キセワタ

葉腋に数個の唇形花をつける、葉が対生しているので花序も輪生しているように見えます。
キセワタ

大きく口を開けた花、上唇に沿って雄しべが伸びる、下唇中央裂片がやや大きく舌のように垂れ下がっている。
キセワタ

私的にはやや下方から見上げるように撮るのが定番、変顔に見えます。
キセワタ

もう顔にしか見えない、目が4つあるけど、下唇即裂片も手を上げているよう。
キセワタ

下唇中央裂片は2つ折りのようになり赤い筋状の斑紋がある。
キセワタ

下唇下方にも赤い筋状の斑紋、内側のが透けていて蜜標になっています。
キセワタ

花糸にも斑紋、もう蜜標だらけの親切設計、上唇の縁に毛が密生している。
キセワタ

雄しべの間に雌しべが見えている、これは少し短い。
キセワタ

2裂しているのが分かります、上下の長さがやや不揃い。
キセワタ

花粉の粒々が見えるくらい大きいが数は少なそう、0.1mm以上あるでしょうか、こんな大きな花粉なら運んでもらえる昆虫も大型じゃないと駄目でしょうね。
キセワタ

シソ科メハジキ属

(8月19日撮影)

#植物と動物が同じ名前なのはよくありますがこれにもキセワタというウミウシの仲間がいました。種類は多いようで○○キセワタと名がついていてキセワタそのものは無いようですが。
2021. 08. 25  
ネタが無くなってきたのでこの日は花なら何でも撮るつもりで出かけました、さすがにノゲシは撮らないですがこれはオニノゲシかなと思いこちらはそれ程見かけないので撮ってみました。
アイノゲシ

葉の茎の抱き方がオニノゲシです、ノゲシは茎を挟み込むように抱く。
アイノゲシ

下の方の葉も同様
アイノゲシ

オニノゲシの葉は厚みがあり固いですがこれは柔らかそう、実際触ってみると全く痛くありませんでした、オニノゲシはハッキリ痛い、両者の雑種アイノゲシかと思いました。両者の中間的特徴を持つそうですがノゲシ寄り、オニノゲシ寄りのもあるようでこれはオニノゲシ寄りでしょうか。
アイノゲシ

花自体は変わりなし。
アイノゲシ

クルリンした柱頭も出ています、種子を作るそうだけどここは家庭菜園の場所(あまり熱心にはやってなさそうだけど)刈り取られる可能性が高いかな。
アイノゲシ

花序茎に赤い腺毛が多い。
アイノゲシ

茎にも腺毛がありますがずっと少ない、どんな役割があるんでしょうか、昆虫の邪魔をするには少なすぎるような。
アイノゲシ

キク科ノゲシ属

(8月19日撮影)
2021. 08. 24  
ナンバンギセルがもう咲いていた、ちょっと気まぐれで寄り道して思わぬ幸運に出会いました。
ナンバンギセル

根本はほぼ同じ場所から出ていますが花の向きはバラバラ、同じ方向に向くこともあり花の向きは気紛れのようです。
ナンバンギセル

淡褐色の萼筒から大きな花筒が突き出る、養分は他所から取り放題だから栄養を花につぎ込めます、取り放題と書いたけど寄生されたススキが枯れることはなさそうです。
ナンバンギセル

花筒は一部白くグラーデーションがかかっていっそう綺麗。
ナンバンギセル

花冠は浅く5裂、これもとても綺麗、奥に不気味なのが見えているけど。
ナンバンギセル

まるでキノコのような大きな柱頭、周りに葯が見えていますがこれも大きい、赤い花弁を透かして撮っているのでホワイトバランスが狂ってます。
ナンバンギセル

花弁がミノムシに食われているのがありました、どうやってここまでやってきた。
ナンバンギセル

もう少し食べてくれれば柱頭が見えたんですけどね、外来の寄生蜂が侵入して数を大きく減らしているそうなのでここはそっとしておきました。
ナンバンギセル

ハマウツボ科ナンバンギセル属

(8月19日撮影)
2021. 08. 24  
ヒメシオンが咲いていた、これは予想外だったので嬉しかった。
ヒメシオン

大きさ6,7mm、ノギクの中では最小クラス、他のノギクはもう7月頃からポチポチ咲き始めているのでこれがほぼ最終ランナーでしょうか、ノギクのシーズンはこれからですけどね。
ヒメシオン

小さな花だけど筒状花もしっかり開いているのが分かります。
ヒメシオン

5裂した筒状花、左のでは葯筒から出た柱頭が2裂し始めています、冠毛も見えている。
ヒメシオン

柱頭はあまり開かず摘んだ指のよう、周辺のは舌状花の雌しべ、こちらは柱頭がしっかり開いている。
ヒメシオン

色んな昆虫がやってきていました、こちらの方は全然気にしていません。
ヒメシオン

これはドロバチの仲間でしょうか、これも種類が多くて特定できず。
ヒメシオン

これはノイエバエのようです、口吻を伸ばして蜜を舐めている、ハエと言うと不潔な昆虫のイメージがありますがこの子だってしっかりポリネータの役割を果たしています。
ヒメシオン

更に別の昆虫、その下に小蝿らしきものもいます。小さな花を上向きに密集させている花序はあまり昆虫を選別しないようで色んな昆虫が訪問していました。
ヒメシオン

キク科シオン属

(8月19日撮影)
2021. 08. 24  
長雨がやっと終わって梅雨(じゃないけど)の合間にやっと秋吉台に行くことができました。でもこの日は予報だと雨ではなかったのに出かける時は雨も降っておらず道路も乾いていたのに30分程で土砂降りの大雨、これはまずいと思ったけど美祢市に着く頃は雨もやんで道路も乾いていた、でも秋吉台辺りではまた雨がパラパラと振り始め午前中は雨がちの日でした。
ここは水没した畑、以前にも見たことがあり土地が低くて水没しやすいようです。
水没

そのせいでしょうか、植えられているのも雑穀や大豆程度しか見たことがありません。
水没

道があるので畑だと分かります、この頃から急速に腫れ上がり猛烈に蒸し暑くなりました。
水没

帰り水で一時湖が出来ているかなと期待しましたが残念、周りが土で汚れているので出来たことは出来たようです。以前の様子はこちらから。
一時湖

(8月19日撮影)
プロフィール

平家蟹

  • Author:平家蟹
  • 花盗人の花日記
    へようこそ!!

    ホームページ秋吉台の花々を開設しました。
    個々の植物の記事を花・果実・芽生え等1元的にまとめています(秋吉台以外の花もあり)
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