2021. 09. 30  
久しぶりに来てみたナンテンハギ、増えも減りもしてなかったけど元気に咲いていました、全国的に分布していますが山口県では絶滅危惧種に指定されています。
ナンテンハギ

葉腋に総状に花をつける、ちょうど花盛りでいいタイミングで来たようです。
ナンテンハギ

ソラマメ属なので萼筒は筒状、旗弁の割に翼弁や竜骨弁が大きい。
ナンテンハギ

旗弁には筋状の斑紋
ナンテンハギ

まるで怒っているようにも見える。
ナンテンハギ

翼弁はまるで竜骨弁を抱えているよう、これにも筋状の斑紋があります。
ナンテンハギ

これは萼筒や花柄が随分赤い。
ナンテンハギ

マメ科の小葉と言えば3小葉ですがこれは2小葉、これがナンテンに似ているからナンテンハギ、でもナンテンは3小葉、別名のフタバハギの方がピッタリしているかも。
ナンテンハギ

小葉の間に棘尿の突起があります、これが頂小葉が退化したものだそうです、なのでマメ科は3小葉の原則から外れているわけではなさそう。
ナンテンハギ

先祖返りして棘が葉状に変化したのもあります。
ナンテンハギ

葉の表面に短毛、縁には棘状の小さな突起がある。
ナンテンハギ

葉の裏は白っぽい。
ナンテンハギ

葉付け根に托葉、まるで天使の羽だ。
ナンテンハギ

マメ科ソラマメ属

(9月21日撮影)
2021. 09. 30  
急斜面の畑土手に咲いていたマメ科の花、葉の形からネコハギかと思いましたが花の色が濃い、どうやらツルメドハギのようです、この辺りで見るのは初めてでした。
ツルメドハギ

ネコハギとメドハギとの雑種で両者の中間的をしています。旗弁に斑紋が入るのはメドハギ似。
ツルメドハギ

斑紋の入り方は色々
ツルメドハギ

茎に毛が生えますがネコハギ程ではありません。
ツルメドハギ

ネコハギの3小葉は円に近い楕円ですがこれはやや細長い、表面の毛の生え方も少ない。
ツルメドハギ

これは側小葉がやや細長くメドハギ似ですがメドハギ程細くはありません。
ツルメドハギ

葉の裏に毛が密生はネコハギ似
ツルメドハギ

葉柄や萼に毛が多いのもネコハギ似、全体にネコハギの特徴が多いでしょうか。
ツルメドハギ

マメ科ハギ属

(9月21日撮影)
2021. 09. 30  
休耕田に咲いていたアブノメ、入ってすぐの場所でよかった、草茫々なので奥の方だと探さなかっただろうな。しかしこの辺りに来始めた頃は休耕田なんて殆どありませんでしたがたった十数年で今や稲作をしている方が僅かです。
アブノメ

見ただけでも30株以上は咲いていました。
アブノメ

茎頂部辺りに花を咲かせる、葉柄から花柄を伸ばしている様子が分かる。
アブノメ

花冠に微毛が生えているのかキラキラしています、花冠奥に蕊が見えていますが外に出てくることはありません。
アブノメ

下唇は3裂、中央裂片は浅く裂ける、上唇は2裂と言ってもごく浅い。
アブノメ

これなんか上唇は裂けていない、中央裂片は縁が彩られ中央部は白く抜け基部に濃い斑紋がある。
アブノメ

茎上部や花柄に微毛が生えている、腺毛かもしれません。
アブノメ

葉は対生で先端が丸みを帯びる、よく似たサワトウガラシは尖る、下部の葉の花は閉鎖花、花柄がありません、茎は中空だそうで透けているように見えます。
アブノメ

こちらは花柱が残っているし花柄もあるから果実でしょうね。
アブノメ

自然公園の山をバックに撮影。
アブノメ

青空バック、花が上向き加減だからこれは上手く撮れました。
アブノメ

花冠がキラキラ。
アブノメ
(9月21日撮影)

こちらはシソクサが咲いていた秋吉台の田んぼ、株が残っていたので咲いているかなと思ってきてみたら咲いていました、2週間しか経ってないのにもう蘖が伸びてきています。
アブノメ

複数の花を咲かせている、もう萎んでいるのもあります。
アブノメ

首を引っ込めている(違)
アブノメ

他にも幾つか咲いていましたが咲いていない方のが多かった、シソクサは全く見かけず、ちょうどいいタイミングで行ったのかもしれない。
アブノメ
(9月26日撮影)

オオバコ科アブノメ属
2021. 09. 29  
この日は郊外の低山巡りをしてきましたがまー花が咲いていない、特に2番めに行った自然公園は野菊がパラパラ程度、殆ど花を見ることが出来ませんでした。最後に行った場所でいいもの3種程見つけて愁眉を開いたけど2万歩以上歩いて撮った花6つだけ、コスパ悪すぎた。
登山道沿いに咲いていたハダカホオズキ、同じ場所で2,3年で姿を消すので今年はまだ秋吉台では見つけておらずちょうどよかった、ここは来年以降どうでしょうか。
ハダカホオズキ

葉腋から長い花柄を伸ばして下向きに花を咲かせる、もうそろそろ終わりの頃のようで果実になっていたのが多かった、ギリギリセーフ。
ハダカホオズキ

花冠は意外と平ぺったい、蕊が僅かに突き出ている。
ハダカホオズキ

花冠先端は強く反り返る。
ハダカホオズキ

5本の雄しべに1本の雌しべ、柱頭は緑色で僅かに膨れる。
ハダカホオズキ

花冠内側に微毛が生えている。
ハダカホオズキ

花糸基部は幅広くなり基部でリング状になっています。
ハダカホオズキ

ガラス細工のような花被片、これは偶々写っていたのをアップ。
ハダカホオズキ

ナス科ハダカホオズキ属

(9月21日撮影)
2021. 09. 29  
斜面に随分背の低いヤマジノホトトギスが咲いていた、こんな咲き方をするのを見るのは初めてでした。
ヤマジノホトトギス

普通なら茎を伸ばして葉を広げ葉腋に幾つも花をつけるのですがこれは茎が殆ど見当たりません。
ヤマジノホトトギス

これもそう、花の下に見えているのは花柄ですね、さすがにこの大きさでは花を一つつけるのがやっとでしょう。
ヤマジノホトトギス

こちらは下が土に埋まっています、大雨の後なのでその影響でしょうがどうやったらこうなるかわからず。
ヤマジノホトトギス

これは咲き始めたばかりのようで花被片がまだ斜めになっています。
ヤマジノホトトギス

蕾もありました、この辺りはこのようなのが幾つもありました、1年草なら小さな株でも無理して花を咲かせる必要がありますがこれは多年草だから花を咲かせる必要もなさそうなんですけどね。
ヤマジノホトトギス

ユリ科ホトトギス属

(9月21日撮影)
2021. 09. 28  
どこでも組のオオオナモミ、これは花が面白いので毎年撮ってます、後方に見えているのは同じくどこでも組のヒメジョオン、左は同じくイヌタデ。
オオオナモミ

雌雄異花で上部に雄花、下部に雌花をつける。
オオオナモミ

半球状の雄花、キク科なので周囲から咲いていきます。
オオオナモミ

こんなロボットがいたような。
オオオナモミ

これでも雄しべ、左側は今開き始めている、花の間に見えている粒々は腺点でしょうか。
オオオナモミ

花糸が合着して筒状になり葯は鈎状に曲がる、とても葯に見えませんが花粉が出ていて葯だとわかります。
オオオナモミ

こちらは雌花、柱頭だけが表に出てくる、周りのは総苞が変化したもの、これも腺点が見えている。
オオオナモミ

中に雌花が二つある、キク科の柱頭は2裂することを考えると2×2で4本あるように見えます。
オオオナモミ

茎は短い剛毛が生えているので触るとザラザラします。
オオオナモミ

白く粒々のように見えているのは腺毛のようです。
オオオナモミ

キク科オナモミ属

(9月12日撮影)
2021. 09. 28  
花期が長く普通に見られるのでこれも滅多に撮らないサイヨウシャジン、異型花を除けば最後に撮ったのは8年前、初心者の頃はよく撮っていたんですけどね。
サイヨウシャジン

淡青紫色の釣鐘型の花、雌しべが長く突き出ます、花冠の形は細めや太めなど色々あります。
サイヨウシャジン

花冠先端が浅く裂け外側に反り返る。
サイヨウシャジン

内部に雄しべが見えています、特に毛は生えてないようだ。
サイヨウシャジン

これは柱頭が開いていない雄性期の花、キキョウ科は雌性期になると雄しべが花柱から離れることが多いですが前の写真で分かるようにこれはあまり離れないようです。
サイヨウシャジン

柱頭は3裂、花柱に付いているのは花粉でしょうか。
サイヨウシャジン

柱頭が4裂のも有りました、実は真っ先に撮ったのがこれ、例外に一番に当たってしまった(笑)
サイヨウシャジン

柱頭ドアップ、細かな凹凸があるようです、ここにも毛のようなものが。
サイヨウシャジン

花冠カットしてみました、長い雌しべと半分くらいの雄しべ
サイヨウシャジン

細長い葯に細い花糸、花糸基部を撮り忘れた。
サイヨウシャジン

花柱に下向きの毛が生えています、花粉をつけやすくしているのか昆虫の足がかりか。
サイヨウシャジン

萼片は線形で細長い、後方のは既に子房が膨らみ始めている。
サイヨウシャジン

4輪生する葉、サイヨウは細葉でしょうがちっとも細くない。
サイヨウシャジン

キキョウ科ツリガネニンジン属

(9月12日撮影)
2021. 09. 28  
用水路脇に咲いていたコセンダングサ、全体像が分かるので撮ってみました、これで高さ1.7,8m程、もうどこでも咲いているので殆ど撮ることはなく過去記事を見てみると最後に撮ったのは14年前、トータルでも2回だけでした(汗)
コセンダングサ

筒状花だけの頭花
コセンダングサ

後ピンになっていますが筒状花が5裂しているのがわかります。
コセンダングサ

柱頭は結構強くクルリンしてますがあまり伸びてくることがないので目立ちません。
コセンダングサ

柱頭に毛が生えているのが分かります。
コセンダングサ

緑色のが総苞外片、基部にちょび髭のような毛が生えている、内側の色の薄いのが内片。
コセンダングサ

葉は3全裂または羽状に全裂、下部で対生、上部で互生だそうですが1枚目を見るとみな対生のように見えます。
コセンダングサ

キク科センダングサ属

(9月12日撮影)
2021. 09. 27  
用水路脇に生えていたシロザ、かなり増水したようで用水路の中に生えていた草もすっかり倒れています。
シロザ

全体が円錐形の姿、アカザはシロザの変種、しかもすっかり少なくなっているようですがそれが属名になっているのもなんとなくしっくり来ない。
シロザ

花は地味ですが雄しべが出ているのが分かります。
シロザ

まだ蕾が多かったが開くと5角型の花になります、蕾に付いているのは粉状毛、とても毛とは思えませんが植物用語で言う毛と一般的な認識の毛は違いがあるようです。
シロザ

蕾から突起のように出ているのが雌しべ、雌性先熟です。
シロザ

開いた花は雄性期、左の花で子房から2本の花柱が見えています。
シロザ

雄性期にはもう花柱は萎れかけているでしょうか、それにしてもほんと毛とは思えないような粒々
シロザ

花序茎や苞にも粉状毛が密生している。
シロザ

下部の葉は菱状卵形〜卵形、上部の葉は長卵形〜披針形、基部は広いくさび形で有柄。
シロザ

葉の裏にも粉状毛があります。
シロザ

若い葉だと粉状毛が目立ちます。
シロザ

ヒユ科アカザ属

(9月12日撮影)
2021. 09. 27  
山道一面にまるで芝生を広げたように生えていた、初めはなんだろうと思いましたが花穂が出ていたのではいチゴザサと分かりました、殆ど人が通らないとは言え広がりすぎだろ。
ハイチゴザサ

こんなに多くの花を咲かせているのを見るのは初めて、今までは別の林道1ヶ所だけでしたがこの様子ではまだ他にも生えている所があるかもしれない。
ハイチゴザサ

花柄がクネクネしているあたりはチゴザサに似ていますがあちらにある黄色い環状の腺点がこちらにはありません。
ハイチゴザサ

小穂には2小花があり上半分に毛が生えている。
ハイチゴザサ

いかにもイネ科らしいブラシ状の柱頭と雄しべ、早朝ということもありかなり薄暗くてブレ写真増産(^^;)
ハイチゴザサ

広披針形の葉、チゴザサより幅広い、葉舌撮るのを忘れた。
ハイチゴザサ

イネ科チゴザサ属

(9月12日撮影)
プロフィール

平家蟹

  • Author:平家蟹
  • 花盗人の花日記
    へようこそ!!

    ホームページ秋吉台の花々を開設しました。
    個々の植物の記事を花・果実・芽生え等1元的にまとめています(秋吉台以外の花もあり)
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