花盗人の花日記

石灰岩の割れ目に生えているムラサキ、去年と同じ場所、今年も咲いてくれました、ここは来るのは楽だけど数が少ない。


ムラサキ科は青い花が多いけど代表は真っ白な花、ヤマノイモ科のヤマノイモもそうだけど代表が例外的、やはり生活に密着して身近にあったので代表になったんでしょうか、でも今やムラサキは絶滅危惧種、本県でも絶滅危惧ⅠＢ類に指定されています。


青空バック、あまり下から撮ると花の内部が見えないので斜め下辺りから。


葉脈が窪み瘤状突起があるから花が咲いてなくてもわかります、仲間のホタルカズラも突起が目立ちますが葉脈は目立ちません


葉の裏は葉脈が浮き出て毛が生えている、瘤状突起がまるで腺点のように透き通って見えています。


茎にも瘤状突起が多い、後日別の場所で群生を見つけたので今日はサラッとね。


ムラサキ科ムラサキ属

（５月２１日撮影）

アマドコロと代わるように咲いてきているナルコユリ、全般に大きな株はナルコユリの方が多そう、背が高いからクズに絡まれています。


アマドコロに比べて花の数も多い、これも例外があるけど。


花柱を支えているような雄しべ、雌しべは少し長く突き出る、柱頭に微突起がある。


平行脈の葉は面白みがないけど偶には葉でも撮ってみよ、これも幅広いのは狭いのなど変異があります。


別の場所、ひょっとしてミヤマナルコユリかなと思ったけど違うかな、平尾台にはミヤマナルコユリは無いんでしょうか。


石灰岩の隙間にも生えていた、ヤブレガサはどこにもありますね。


太めの花柄から幾つかの小花柄が伸びているのがわかる、花の付け根に緑色の突起、アマドコロにはこれがない。


下から見上げて、まさしく鳴子状態、鳴子ももう死後でしょうか、現物は見たこと無いかな、秋吉台で電気窯の内釜を使った大型風鈴のようなのを見たことがありますがあれも一応鳴子かな、よく鳴ります。


キジカクシ科アマドコロ属

（５月２１日撮影）

まだ早かったクララ、花が咲いているのは少なく蕾のが多かった。


しかし地味な色、ムラサキシキブと同様名前で随分得をしています。


せめて真っ白だったら映えるんだろうけど僅かに緑がかっているからいっそう地味、尻尾のように見えているのは苞葉でしょうか。


せめてもの青空バック。


蕊が見えているのがなかったので強制開花、筒状の雄しべがあります、雌しべは見当たらない。


葯の中に小さな柱頭が見えています、昆虫が来るとその刺激で跳ね上がるのですが人間の刺激では無理なようだ。


茎は無毛、糸状の托葉があるが早落性だそうです。


こちらは花盛りの株、一週間後来てみたらどこもこのような状態でした。


やはり蕊は見当たらない、左の花で竜骨弁の隙間から僅かに葯が見えています。


クマバチが訪問、口吻を伸ばして蜜を舐めています、一つの花に長く留まることはなくせわしなく動くから撮影が大変、でも花にとってはその方が好都合、多くの花に花粉を届けてくれます、花によって密の量が違いそれも訪問昆虫がせわしなく動いてあちこちの花に移動する原因になっているとか、なんと強か。


マメ科クララ属

（５月２１日撮影）